「ナオンと彼らだけの蜜あふるる約束の地、モテモテ王国。これはモテモテ王国建国を目指す彼ら親子の物語である。」
というキャッチから始まるのが、今に至るもある種のマニアに絶大なる人気を誇るカルト漫画「神聖モテモテ王国」(週刊少年サンデー掲載)である。
このブログタイトルもさりげなく其処から頂戴している(タイトル考案中すぐ手元にあったから)
1巻の発売は既に10年も前ですよ?6巻(1999.12初版)まで発売されたものの単行本未収録作が残ったまま、現在に至るも続刊は発行されず。数年前、ヤングサンデー誌上にて「神聖モテモテ王国YS」と銘打ち短期集中連載で再開されたものの、それもまた単行本化されず…。
異能のギャグ作家としてネット上では信奉者が絶えないながいけんだが、かつて20数年前、月刊ふぁんろ~どというマニア雑誌において素人投稿&素人連載からスタートしている。1発目のハガキ投稿からインパクトあるギャグをかまし、一気に常連へと駆け上がる。(確か、うそうそホント、ホントうそ♪と歌うフクちゃんにゴーグルイエローが「ハッキリしろ~!」と強烈なアッパーをぶち込む2コマ漫画だったと思う。)
その後、2~4頁の異能シュール漫画(ムーミン谷の攻防とかね)を投稿し続け、次々と掲載されていく。どちらかというと他の投稿者の殆どがある種ヲタ・同人的な雰囲気であったこの雑誌を、「電波系」ともいえる独特なギャグセンスで席巻していく。高校生当時、彼の下手なんだけど訳の分からん面白さに凄くはまった。年齢も近く、変なセンスに親近感もあった。
後半はむしろ投稿ではなく編集部からの依頼で随時掲載をしていたように思う。初の単行本もこの出版社からだ。↓
ちなみに単行本収録されていない投稿作品等はかなりの量あるが(詳しくはこちら)本人はあらためてそれらを公の場に公開されることを望んでいないらしい。こんなことなら大学卒業してアパート引き払うとき、マンガファンロード売っぱらうんじゃなかったよ…。確か1~4まで持ってましたよ、ええ。ながい閣下の頁だけ切り取るかコピーも考えたんだけど、引越しの最中にそんな時間ねえもんね。持っていく書籍の量がハンパじゃなかったんで必要最低限以外は捨てるか売るかしました。勿体ねえ。今ならヤフオクで幾ら値がつくことやら。
その後、ふぁんろ~どを読むこともなく、バックナンバーは大学卒業の折、全部古本屋に売っぱらってしまった数年後、いきなりサンデーに連載しているながいけんの名前を見つけてしまう。衝撃を感じた。ふぁんろ~ど内でも異端児扱いされていた彼が、彼らの手の届かないメジャー雑誌に連載をしているのだ!正直痛快だった。ザマみろヲタ共と思った(お~い俺もヲタですよ?)
絵柄も若干洗練され、背景が上手くなり(アシスタント?)電波なギャグの強烈さは増し、その余人には考えもつかない異常なネーム運びは、高橋留美子をしてファンですと言わせてしまう程のパワーを持っていた。
それだけのパワーを持っていたからこそ、よくいわれる天才ギャグ漫画家の宿命、「ギャグ漫画ってのは己の魂をスライスして作品を作っていくもの。だからそれが無くなった時点で作家生命は終わり」という先人(赤塚不二夫・鴨川つばめ・山上たつひこ 等)の例に漏れず、奴も消えてしまった。あまりに短く眩く燃焼したかのような姿は尾崎豊を彷彿とすらさせる(いやまだ死んでませんよ?)
今も彼の復活を願っているファンは数多い。というかギャグ漫画家のレビューなのになんでこんな堅苦しいんじゃろ?(何かの陰謀?)
以下のようなネームは通常人には考え付かない。彼が今神経を病んでたとしても驚かんよ実際。
「わしが来たからには、早く男を皆殺しにしてください。そうすればララァも喜ぶ」
「調査チームの報告では…わしの耳には賞味期限の切れたプリンが入っとると思うが、とったら死ぬ」
「くっ…やはりJリーガーの丸秘テクニックを身につけるには一生に一度はサッカー神ジーコ巡礼の旅に出たいが、奴の居所がわからん。やむを得んから越後屋を拷問してジーコのありかを吐かせろ。金田喜稔さんの解説付きでな」
「逃げ遅れたナオン等ございましたらお気軽に声をかけてください。男は死ね。こちとら慈善事業やってんじゃねえんだ」
「さっそくミッションインポッシぶることに成功。なおこのテープは返却時に巻き戻してください」
「百人一首の犯人は紀貫之。ザクの犯人はシャア。デカン高原の犯人は綿花。縄文時代の犯人は縄」
「落ち着けバカお前のものなんて茶碗くらいしかないくせに」 「ま…まさかわしのパワーの源かもしれない例のびっくりコスモ茶碗を?あれさえあれば今年も無病息災じゃよ?」
「ピーという発信音のあとにドリルミサイル発射。なになくなった?よくさがせ」
「やせ蛙 負けるな一茶 戦え一茶 飛び立て急速上昇 高度五百mでオレンジ色に発光して戦闘意欲を高めよ 一茶 やせ蛙につっこんでいくところで第一部完」
ながいけん…復活してくれよいつか。
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