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2011年8月20日 (土)

仮面ライダーオーズ第46話「映司グリードとWバースとアンクの欲望」レビュー(2)

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映司「俺は…俺は欲しかった。欲しかった筈なのに諦めて蓋して、目の前の事だけを…どんなに遠くても届く俺の腕、力!もっともっと…。もう叶ってた…お前から貰ってたんだ。一度も言ってなかった…アンク、ありがとう…」

歪つながらも共棲関係を続け、そして裏切られ、だからこそ今闘いのさなか伝える事の出来る感謝の言葉。

映司が欲していたものは「力」でした。かつて目の前で泣きながら消えていった小さな命、伸ばした手で助ける事が出来なかった己の非力さ。回想シーンでくどいほど流された紛争地での比喩的な惨劇のシーン、常に映司は己の腕を必死に伸ばして救おうとしていました。

何も出来なかった後悔が、「絶望」が、世界を救いたいと云う途轍もなく壮大な青臭い巨大な欲望の器を空にし、「オーズの器」を作りあげたのです。そしてそのオーズの力を映司に寄与したのは確かに他ならぬアンク。

そしてまたアンク自身も、人の身体を、人の感覚を経由することで本来グリードに備わっていない「欲望の充足」の端緒を知る形になり、「その先」を望むと云う、 新たなステージに入っていたともいえます。

そう、物語は映司がオーズになったときから、グリードのアンクが「アンク」になったときから既にその答えを示していたのです。

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互いに自らの答えに行き着きそうになるそのタイミングを見計らったかのように、Dr.真木は更に紫のメダルを映司に投入し、グリード化を進めようとします。

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紫のメダルはその意識を乗っ取りタトバコンボへとその身を変身させますが、その目は忌まわしき紫に彩られ、既にそれはオーズであってオーズではないモノへと変質しています。ちなみにこの時点で真木博士よりも映司の方が体内に有している紫メダルの数が多い筈です。真木は自身がグリードの完全態になる事などまるで興味がなく、その欲望は常に「世界を終わりに導く」存在の暴走を促す事にのみ向けられているようです。

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そして更にもう1枚、紫のメダルを投入される事でオーズの変化は解け、遂に映司の全身はグリードへと変化を遂げます。その姿はDr.真木のグリード態とよく似た形状ですが微妙に差異が見てとれます。Dr.はプテラが、映司はトリケラが色濃く出ている様な気がしますが、これはその内包するメダルの種類によっての違いなんでしょうか。

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その映司の姿を見て、覚悟を決めたかの様に右腕だけではなく全身をグリード化させるアンク。グリードに変わってしまった人間と、人間に近付いてしまったグリードの最後の闘いが始まる事になるのでしょうか。そしてその決着はどんな形で着くというのでしょう。

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余談ですが、アンクは割とほっそりとしたイメージがあるのにグリード態になると何故こんなにずんぐりむっくりの短足になるんでしょうかね。岡本さんが中に入ってるんですか?←失礼な推測

一方、時間軸は戻りますが、ガメルは映司を川に突き落とした後、コアを破壊されメダルの山と化したメズールの残骸から1枚のメダルを拾い上げ、かつての庇護者を復活させる為に更なるセルメダルを手に入れようと画策を始めます。この愚直なまでの一途さもガメルの欲望の1つ。

だが真木はメダルを持ち去る事を許しませんでした。心なしかガメルにかける口調が優しく感じられたのは同じシスコンに対してのシンパシーだったのでしょうか。逆らうガメルの攻撃をグリード態になってかわし、その腹に一撃を放り込む真木。ただ自身もガメルの攻撃を完全には避けきれず、激突したショックで転がり人間体に戻ってしまいます。

当然、左腕に鎮座してるキヨちゃん人形もゴロゴロと転がってしまい、Dr.大パニック。

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「あ、ナイヨ!ナイヨ!あ、ナイヨ!あ!アッタヨ!」

メガネメガネ状態になってますが、相変わらずキヨちゃんが絡むと一人コントになってしまう真木博士のギャップが楽しい。普段は不気味で冷徹な印象を持つ人物ですから、このギャップすら実は怖ろしいものがあるんですけどね。

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「いいでしょう。君の欲望に良き終わりが訪れん事を…」と立ち去るDr.の腕に戻ったキヨちゃん人形の顔には、いつの間にか焼き海苔のような極太の眉毛が…!これ、最初に見たときには何の意味か分からなかったんですよね。ただのギャグとは違うみたいだし。

先ほどのガメルとの激突の際に、真木博士はガメルの腹に、その中のコアメダルの数枚に衝撃を与え既にヒビを入れていた事が後ほど判明します。

つまりこれは「お前はもう、死んでいる…!」と云う例のアレ↓

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を真似た実に高度で分かりにくいギャグだったんでしょうか。このネタは脚本にあったものなんでしょうか。なんか現場で出てきたみないな雰囲気も感じるんですけど(笑)

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メダルを集める為に街に繰り出したガメルは人・物問わず触れたものを次から次へとセルメダルに変化させていきます。これは何ともミダス王の寓話を思い起こさせる展開ですな。尤もガメルの耳はロバの耳ではありませんけどね。

その様子を眺めるウヴァさんが馬鹿か。あれは只のコアメダルだ。メズールの意思は入っていない」と嘲りますが、さすが1枚のメダルにまで身をやつした事のある方の台詞には実感がこもっています。まあ、最後に生き残るのは俺だってのはまず無理ですけどね。しかし、意思や感情を内包しているメダルはコアの中のほんの数枚の様です。それはどんな選択基準でどのようにしてメダルに封印されているのでしょう。

バースを装着し駆けつけた後藤さんのライドベンダーも一瞬でセルメダルへと変化させられます。これは怖い。既に周囲にはガメルによりメダルの山へとその姿を変えられた人々の成れの果てが、塩の柱の如く点在しており、さながらメダルカーニバル。

後藤さん、弾丸切れになったバースバスターのメダル補給を手近にあったそのセルメダルの山で対応してましたが、あのー、それ人間の身体の一部なんですけど。知らぬ事とはいえ結構ブラックな展開。ガメルが消滅したときに皆元に戻ると仮定したなら、この人の再生状態がひどく気にかかります。

何をやっても効果が無く、追い詰められた後藤が至近距離からの出力最大ブレストキャノンで相撃ちを狙おうとした瞬間、何処からか援護射撃がガメルを襲います。

「後藤ちゃ~ん、そんな捨て身の戦法、教えた覚えないけどぉ~」

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「伊達明、リターン♪」

※ちなみにイントネーションは「伊達明↑リターン↓」

待ってましたの声が沸き起こるかのようなこの展開。伊達さん、いいキャラクターに育ったよねぇ。最初に見たときは何だこのヒゲは、なんて思っててご免なさい。キャップ被ってるのは脳外科手術で髪の毛剃ったと云う設定だからでしょうか。

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BGMの「リバース」の入り方もとても格好良い。肩を回しながらゆっくりと歩を進め、徐々にスピードアップして後藤さんと併走するシーンはもうドキドキものですな。こうやって見るとバース格好いいね。何のガシャポン戦士かと思ってたけど、慣れってのは怖い。どうせなら二人でクレーンやドリルなどのアイテムを連動させた攻撃も見たかったのですが、まあそれは放送の尺の問題で無理ですね。

当初の後藤の思惑通り、至近距離からダブルでブレストキャノン炸裂。この攻撃ににもガメルは耐え切りますが、Dr.真木の攻撃で既にヒビが入っていたコアメダルはその衝撃に耐え切れず数枚が粉々に割れてしまいます。

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カザリやメズール同様、ガメルもまたコアを破壊され消滅の憂き目に。力尽きる直前、最後に己の庇護者と思い込み、恋慕にも似た想いを寄せていた(あるいはその真似をしていた)メズールにポップキャンディを供えて彼は逝きます。

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喜ぶ顔が見たいと肌身離さず持ち歩いていたであろう、大事な自分のお菓子をメダルに乗せ、メズールの感謝の笑顔の妄想と共に消えていくガメル。その想いが無垢であるが故、哀しいシーンでもありました。

次々と消えていくグリード達。来週は順当に考えてウヴァさんの番なのですが、どうなるでしょうね。真木博士は既にグリード達を暴走させて世界を破滅に導くと云う手法には見切りを付けています。今、彼が世界を破滅に導く器として考えているのはグリードと化した映司。それをどう乗り切り、どう結末を迎えるのか。久々に私はワクワクしています。

会長から頼まれ里中クンが映司に渡そうとしている小さなプレゼントボックスも気になります。あの中には果たして何が入っているのでしょう。事態を劇的に変化させるアイテムがあそこにあるのかもしれません。例えば、グリードが発生した800年前に最初に抜かれた10枚のメダルの中の1枚。それがあの中に全種類詰まっているのかもしれません。

そしてアンクも最後には他のグリードと同じくやはり消えていくのでしょうか。最後の最後、もうメダルの枚数が足りずオーズになれない映司に自分のもつ最後の1枚のコアを手渡し、消えていくなんて展開だったら哀しいですね。俺、泣きますよ多分。

消える間際、グリードには有り得ない「ありがとう…」の言葉を残したりして。寄生獣と云う漫画にこんな台詞がありました。「この前、人間の真似をして『ありがとう』と言ってみた。なかなか気分が良かったぞ」なんて言葉。

田村玲子と云う寄生獣の最後の言葉だったけど、彼女はこの言葉を残し、死んでいったんです。人間の部分で出産した我が子を生き延びさせる為に。何故かちょっとだけアンクと被る様なイメージがあるのです。

でも最終回、何らかの力で復活したアンクが最後に通りの向こうからアイスキャンディを頬張りながら憎まれ口を叩いて登場する、なんてシーンもつい考えちゃうんですよね。そうあって欲しいから。比奈ちゃんとか号泣してるシーンを。それじゃダブルのフィリップと同じだろ、と言われれば確かにそうなんですけども、それでもこのオーズと云う物語には是非ともハッピーエンドが欲しい処です。

さあ、残り2回。心に染み入るような展開を期待しています!

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