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2014年9月13日 (土)

仮面ライダー鎧武 第44話「二人の目指す未来は」レビュー

アバンNA「黄金の果実を受け入れた舞は人間を超えた存在となった。光実は龍玄・黄泉へと変身し、鎧武を倒す。戒斗はヘルヘイムの果実を口にして異形の者へと進化を遂げ、デュークを倒した。最後に残る勝者は、果たして誰なのか!?」

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先週の密度の濃さや衝撃と比べると、ちょっとぬるい「繋ぎ回」な印象もありますが、伏線の回収等も含め、緩急織り交ぜてクライマックスへと物語は向かいます。

ただ一点だけ気になったのが、先週の43話。リアルタイムで視聴した時はドキドキするほど密度の濃い印象だったのですが、レビューの為に再視聴してみたら拍子抜けするくらい初見時のドキドキ感が無いんですよね自分でもビックリするくらい。

あのドキドキ感はストーリーの急激な進展に伴う感覚であって、キャラクター達の心情にシンクロした訳ではなかったのかもしれない。一度読んだ推理小説を読むのに近いとでも云うか。正直、感情移入度はちょっと低めな鎧武です。まあ群像劇だしね。

ではレビューです。

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龍玄・黄泉に腹部を貫かれ、舞い散った白い羽根の中に横たわっている紘汰を発見するのは、閉じ込められていた病院を抜け出していたペコとチャッキー。

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ペコ「紘汰…?どうして!?紘汰!紘汰!紘汰…!」

チャッキー「ひどい…こんな傷じゃもう…」

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ペコ「諦めんなよ!とにかく運ぶぞ」

まだ死んではいないようですが、瀕死の重傷。果たして紘汰は…。

そして過去を変える事も出来ず、逆に未来から干渉していたと云う「マーカー」を紘汰・戒斗・光実の三人に残してしまう結果となった舞。それを嗅ぎつけた過去のサガラの干渉によって未来の可能性は変異し、舞は元の世界にも戻れず時空を彷徨い続ける。

舞「私はどうすれば…」

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ふと降り立ったセピア調の世界。そこはアーマードライダーの指揮の下、大量のインベスが陣を組み、合戦を続ける戦国の世界。第1話の冒頭でイメージカットとして使われていた暗鬱とした戦いの世界。

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舞「ここは…?」

いつの間にか寄り添う様に舞の脇に立つサガラ。

サガラ「ここは在り得た可能性の世界。お前は時間旅行の果てに迷子になったようだ。元いた時間の流れに戻るためには未来がある程度、確定される必要がある。それを決める為に戦っているのがあいつらだ」

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舞「この世界でも戦いが…」

サガラ「よ~くみてみろ。既に何人かは黄金の果実に至る可能性を摘み取られている。あれはお前たちの未来には繋がっていない。ここでは過去の影だ」

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サガラの指摘する場所には斬月と龍玄の姿。貴虎と光実はこの時間軸の中では覇者として存在していないのですね。覇者になろうとする者に仕える武将として存在しているよう。このシーンがどう繋がるのか興味津々でしたが、パラレルワールドの1つとして処理しましたか…。私の「妄想」の中では光実はもうちょっと活躍する予定なんですけどね。なんせ「光る実」ですし。

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大将同士として闘っている鎧武とバロン。他の者や風景がモノクロームセピアの様な薄ぼけた色合いで表現されるなか、この二人だけが明確な色を持った存在としてこの世界に君臨しています。

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舞「でも、あの2人は違う…」

サガラ「そう、つまり葛葉紘汰と駆紋戒斗、どちらの未来が観測されるかでお前の戻れる時間軸は決まる…」

と云う事は、始まりの女(≒黄金の果実)を手に入れる為には大将戦に勝利しなければならなく、且つ勝利した方が自動的に未来を形作る者になり、本人の意思とは無関係に舞は決定された時間軸へと流されていくって事ですか。ちょっと腑に落ちないのは、じゃあ黄金の果実の「力」ってのは何なのよって事ですかね。莫大なパワーを放出するエネルギーではなく、ただの未来への通行手形、トロフィーみたいなもんなのでしょうか。可能性であったものを「固定」する為の。

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呼応するかの様に、現実世界の舞の肉体は光る粒子群へと姿を変え、消え去っていきました。

戒斗「何だ?これは…?」

光実「舞さん…」

湊「どういう事?」

サガラ「高司舞は死んだ訳じゃない。人間を超えただけだ。あいつはもう、ここにはいない。時間を遡り、別の並行世界へ迷い込んでしまった」

訝しがる皆の後ろにいつの間にかサガラが。驚きはするものの、もうこの男はそう云う存在なんだと認めて(諦めて)普通に対応するんですね。

戒斗「並行世界…?なんの話をしている?」

サガラ「お前はすでに時間を超えたあいつから選択を問われた筈だ。覚えてないか?」

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『気をつけて。貴方は運命を選ぼうとしている…』

戒斗「どうすれば あいつは戻ってくる?」

サガラ「あいつは始まりの女。選ばれた者に黄金の果実を渡すことがその役目。後は分かるだろ?」

戒斗「黄金の果実を誰が手にするのか…それが決まればいいんだな?」

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戒斗の目には既に固い決意、或いは狂気、或いはそこに浮かぶのは渇望であったのか。

光実「そんな事をして何になる?もう人間としての舞さんは何処にもいない。そんなの…死んでるのと同じじゃないか…」

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舞を失った悲しみと絶望に蝕まれている光実。彼にとっての「世界」とは舞が幸せに暮らしていく現実と繋がった未来のみ。

戒斗「諦めるのはお前の勝手だ。そうやっていつまでも這いつくばっていればいい。俺は違う!何度世界に打ちのめされようと、戦うことを止めたりはしない」

サガラ「そうか…お前の覚悟は決まっているようだな」

さて、ここでサガラの言った覚悟とは?戦いに臨む覚悟?それとも負けた時に自分の身に降りかかる事を受け容れる覚悟?負けた者は多分その時空から追放されるような気もします。生死は別として。

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どーでもいいですが、光実をなじる戒斗のシーン、こうやって並べてみると「お前…まつ毛、長いな…」「…ん…」なシーンにしか見えないんですけど。光実の首の角度が、もう、ねぇ。狙って撮ってないかコレ。

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チーム鎧武のガレージへと運ばれていた瀕死の紘汰。その意識はまだ戻っていない。

ペコ「紘汰がこんな事になって俺たちどうすりゃいいんだよ」

姉「あれ?傷が…治りかけてる?あんなに深い傷だったのに…」

このとき、紘汰の意識内では舞との会話が行われていたのですが、この傷が治っていくって描写は、単純に紘汰の肉体がオーバーロード化しつつあるってだけの理解で良いんでしょうかね?戒斗との決着の為に、時空間の修正が行われ、その影響が傷の治癒として現実世界に現れてきてる、なんてのは無いですか?(無いですねハイ分かりました)

それにしてもこの傷の治癒(完治ではないけど)は少々唐突感はありました。オーズにおける映司のグリード化がそうだった様に、肉体のオーバーロード化の伏線が近い場所にも幾つかもっと露骨に提示してあれば素直に受け容れられたのですが、これだと只のご都合主義にすら見えてしまうのです。先週の「引き」が瀕死で終わってたのですから、傷口の中で一瞬だけ蠢くヘルヘイムの植物をさっと見せるカットとか、何か方法があったような。

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その紘汰の意識世界。

舞「紘汰」

紘汰「あれ…お前、舞なのか?」

舞「ごめん、紘汰。私には運命を変えられなかった」

紘汰「運命?お前、何言ってんだ?」

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舞「紘汰、ミッチ、戒斗…誰にも傷ついて欲しくなかった。みんなボロボロになって苦しんでるのに私はただ見てるだけ」

紘汰「舞…」

舞「全部終わってしまう。何もかも無駄になってしまう…」

紘汰「バカだな舞は…なんで、全部ひとりでしょいこんでるんだ。お前が前に言ってくれたじゃないか。独りで苦しまなくていいって。あの言葉があったから俺は今まで頑張れたんだ」

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舞「紘汰…」

紘汰「だから、今度は俺が同じ事言ってやる。独りで苦しむな。俺が舞と一緒に戦ってやる。」

舞「それがどういう意味だか分かってるの?私はもう人間じゃない。私と一緒になるって事は、紘汰も…」

舞は既に現実存在としては消え去り、黄金の果実の容れ物としての精神体・エネルギーの塊になっています。肉を持った人間ではない。そして紘汰もまたオーバーロードになる事を受け容れる事で、勝利したとしてもヒトとしての人生はそこで終える事となる。しかしそれも構わないと紘汰は告げる。全て自分で選んだ道なんだからと。

紘汰「ずっと前から決めてた事だ」

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舞「でも私は紘汰にそうなって欲しくないからこの力を受け入れたのに…」

紘汰「舞、俺たち確かにたくさん間違えてたくさん苦しんだけどさ、だけど全部…全部、自分で選んだ道なんだ。だから運命なんて関係ない。運命が変えられなくたってどうってことねえよ。だってまだ未来は決まっちゃいないんだからな」

舞「そうだね。紘汰はいつもそうだった。そんな紘汰だから私、信じられた。(目線を逸らす)そう…確かに未来は決まっていない。戒斗が全てを変えてしまうのかも…」

紘汰「戒斗が?どういう意味だ?舞」

舞「戒斗は紘汰とは違う未来を見ている。二人の未来が交わることは決してない。だから…もう…」

舞を救う事・一緒にいる事を主眼におく紘汰と、黄金の果実を手にする事を主眼にする戒斗。この世界の存続を夢見る者と、この世界の破壊を望む者の対立。一見、この二人の未来は全く違うものの様に思えますが、どちらの目的が主か従かの問題だけであって、舞を救うと云う一点においては実は二人の未来は交わるのだと思っています。ほら、舞ちゃんバカだから…。(この物語に登場するキャラは、ほぼ全てバカだと云う説もあった)

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隠れ家で甲斐甲斐しく、ひっそりと戒斗の腕の包帯を取り去る湊耀子は小さく驚きの声をあげる。左腕の傷から侵入していたヘルヘイムの植物はドライバーでの症状抑制と強靭な精神力によって耐性を持つまでに至り、ヘルヘイムの果実を口にした事で既に肉体とも完全に適応してしまっていました。

湊「完全に治っている。いえ、むしろヘルヘイムと融合したというべきね」

戒斗「ああ、今やヘルヘイムの毒は俺の力となった」

湊「貴方は死の運命さえも乗り越えた。やっぱり私の目に間違いは無かった」

戒斗「お前は何故俺に付いてくる?お前の望みは何だ?」

湊「私は王を求めている。私の元で王を生みだし、その生き様を見届ける。それが私の望み…貴方の事よ。私の王は駆紋戒斗、貴方だとそう決めたの」

戒斗「フン…いいのか?お前の生みだそうとしている王は世界を滅ぼす魔王だぞ?」

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その問いににこやかな笑顔で返す湊。(ちょっとこのカットの笑顔怖い)

湊「ええ(ニッコリ)それが何か問題かしら?」

戒斗「フッ…」

このくだり、これが一般向けドラマだったらこのままキスに入るか、湊さん、戒斗さんに押し倒されて愉悦に悶える流れですね。とても濃密な男女の秘め事に似た空気がここには漂っています。セックスを望む欲情したオスとメスの匂いとでも云うか。むしろ湊さんはこの場で戒斗に雄々しく貫かれ、彼の女になる事での従属(満足感)が欲しかったでしょう。多分、濡れてたと思います(やめろ下品)。でも、描写されなかっただけであって、ここで彼らは確実に交ぐわった、と私は勝手に解釈(妄想)してます。

監督さんによって、色んな表現をしますけど性的な空気を内包した演出ってのもニチアサではたまに見かける気はするんですよ。殆どは薄いので気付く事もないのですが、たまに濃密なものがある。シンケンジャー終盤にあったこのカットは紛れも無く男女の睦言の匂いがした。例えそれが着ぐるみの造形であったとしても。演出力と云う奴か。

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お話の中でも薄皮太夫は己の肉体そのものを血祭ドウコクに融合させ一体化していた。究極の性表現。相手を喰らって(喰らわれて)同一化する外道なりの愛。

湊「本当にやるのね」

戒斗「無論だ。始めるぞ。俺が望む未来を手にする為に」

街へ出た二人の前に彼らを探していたザックと鳳蓮、城之内が現れます。

城之内「ああ、あんな処に」

ザック「おーい!戒斗、探したぞ。どこに行ってた…」

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呑気な口調で戒斗に声をかけ近付こうとする二人ですが、ただ一人、鳳蓮のみは戒斗が漂わせる尋常ならざる空気を敏感に瞬間的に感じ取っていました。

鳳蓮「お待ちなさい!!」

二人の足を止めさせた鳳蓮の鋭い叫びは何処に帰来するものだったのか。死と隣り合わせの戦場で過ごした危険を嗅ぎ取る傭兵時代の鋭敏な観察力か、「大人」としての見識か、はたまたオカマの直観力なのか?

ちなみに学生やフリーターで占められる鎧武世界の主要キャラの中で、鳳蓮は(傭兵出身だけど)ケーキショップを営む地に足の付いた仕事をしている大人の一人です。他には紘汰の姉、フルーツパーラー「ドルーパーズ」のマスター、そして呉島貴虎のみが、登場人物の中で「大人」としてその責任を全うしている(或いはしようとしていた)人達。(シドや凌馬、湊さんはユニットスタッフとしてユグドラシルからの禄を食んでいたのだろうけど、彼らは己の欲望の為に職務を「利用」していたに過ぎません。大人の責任とは無縁の人達。)とか書きながらも初期の鳳蓮さん、かなりエキセントリックで大人げなかった事を思い出しましたorz

ザック「おいおい…なんだよ?」

城之内「どうしたんだよ?鳳蓮さん」

鳳蓮「ムッシュ・バナーヌ、少し見ない内に随分と雰囲気が変わったんじゃない?」

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冷静な口調でその目に見えない異変を指摘する鳳蓮の予感は的中していました。ロックシードを使わず素手で空間にクラックを開きインベスを召還する戒斗の姿を見て驚く三人。

戒斗「俺は新たな力を手に入れた。この力を使って古い世界を破壊する」

城之内「はあ?お前何言ってんの?」

鳳蓮「…キツいお仕置きが必要みたいね」

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未だ状況がよく掴めていない城之内と、既に一瞬で覚悟を決めた鳳蓮との対比。そこに戒斗を庇うかの様に鳳蓮の前に湊耀子がすっとその身体を割り込ませます。

鳳蓮「アンタまでどういうつもり?」

湊「戒斗は新しい世界の王となるのよ。変身」

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互いに傭兵として、或いはエージェントとして培ってきた素手の戦闘力は、男女差・体格差を差し引いても遜色ありません。ひとしきり打ち合った後、互いに変身する両者。

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詳しい資料等はよく見てなかったので知らなかったのですが、ゲネシスドライバーを用いて変身する鎧の下のスーツは「ゲネティックライドウェア」と呼ばれるのですね。湊がピーチロックシードで変身した姿は「仮面ライダーマリカ」。マリカとはアラビア語で女王を意味する言葉。王を生み出し付き従う事を己の目標としていた湊のライダー名が女王ってのは、まだここに何か意味合いを放り込もうって魂胆なんでしょうか。「王妃」ではないのですから。

鳳蓮「戦場ではアンタのような人間を沢山見てきたわ!力に溺れたわね。変身!」

鳳蓮に続いて慌てて城之内も変身し、戦闘に備えます。分からないなりに臨機応変に対応できるようになったのは鳳蓮さんの仕込みの成果か。

鳳蓮「おどき!自分達が何をしてるか分かってんのぉー?!」

湊「分かったうえで私は戒斗に付いていくと決めたわ!」

城之内「どうかしてるよお前ら!ザック!お前も手伝え!」

呆然と立ちすくみ、動く事すらしないザックは「どうしてなんだよ…戒斗!」と呟くのみ。戒斗がいなくなってからも、戒斗の代わりに暫定リーダーとして戒斗の作ったチームバロンを守ってきたザック。彼にとって戒斗は憧れの存在であり、誰よりも大事な仲間でした。だから動けない。どう動くべきなのか判断が付かない。

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インベスを召還するだけでなく、ヘルヘイムの植物を操りブラーボとグリドンを吊るし上げる芸当を見せる戒斗。そして今の己の真の姿であるロード・バロンへと姿を変えます。

ザック「戒斗…お前、その姿は…」

城之内「戒斗が化物に!」

鳳蓮「どうして?!」

戒斗「俺は黄金の果実を手に入れ、世界を作り変える。誰にも邪魔はさせない」

ザック「戒斗!本気なのか?!本当に世界を滅ぼす気なのか?!」

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ザックの問いに静かに答える戒斗。

戒斗「だったらお前はどうする?」

ザック「えっ」

戒斗「前にも言った筈だ。未来を己の手で勝ちとってみろと。お前の求める未来は何だ?」

ザック「俺は…」

湊やインベスと必死に戦っているグリドンとブラーボを見るザック。その真剣な眼差しは何を思い何を見ているのか。たぶん、彼の求める未来はあの頃のみんなの筈なのに。

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「クルミ」「ロックオン」「クルミアームズ ミスターナックルマン」

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意を決して変身するとグリドンへと向かうザック。城之内は助けが来たと喜ぶが…。

城之内「ザック!(よーし)今度はこっちの番だ!」

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しかしナックルの拳は期待に喜ぶグリドンに激しく打ち込まれました。苦痛と驚愕で叫ぶ城之内。今の今まで仲間として共に戦ってきた一人がザックだったのですから。

城之内「ザック!何してんだ!?」

鳳蓮「ザック!どういうつもり?」

ザック「決めたぜ戒斗!俺は戒斗に付いていく!」

城之内「お前…裏切るのかよ!」

戒斗「そうか…ならば俺と共に来い」

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城之内は湊とザックの連携攻撃を受け続け、最後には湊の放ったピーチエナジーの矢によって彼の戦極ドライバーとロックシードは破壊されてしまいます。

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精魂尽き果て倒れ込む城之内。

鳳蓮「坊や!甘くみないで!フン!フン!」

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<ドリアンオーレ!>鳳蓮は戒斗と対峙し、渾身の攻撃を加えるが(何故オーレ?確か最大級のエフェクトはスパーキングだったと…残存パワーの問題かしら)、「終わりだ」と呟く戒斗の言葉と圧倒的なパワーの前に弾き飛ばされ、鳳蓮のロックシード、ドライバーもここで破壊されてしまいます。

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グリドンとブラーボ、二人のアーマードライダーはここで退場。当人達はまだ亡くなっていませんが(コミカル担当はラストにまた出番あるんですよ多分)、ドライバーの無い今、二度と変身は不可能。力尽きて倒れこむ鳳蓮。百戦錬磨の傭兵であった彼をしても、能力のベースが違いすぎる相手。

鳳蓮「こんな…事って…」

戒斗「他の連中にも伝えろ。俺の前に立ち塞がるなら、容赦はしないと…」

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殺さなかったのはその伝言を伝える為だったのか。殺す必要を感じなかったからなのか、かつての仲間への思いが何処かにあったものなのか。そして立ち去る戒斗に付いていくザック。彼も湊同様、王に仕える事に喜びを感じる人間であったのか。

その少し前、紘汰は瀕死の状態を越え、意識を取り戻していました。精神世界での舞との会話で戒斗の行おうとしている行為に気付き、彼はそれを阻止しようと満身創痍のなか向かおうとします。

チャッキー「紘汰、気がついたの?」

紘汰「戒斗はどうした!?」

姉「いきなり起きあがっちゃダメよ。酷い怪我だったのよ」

紘汰「それどころじゃないんだ…戒斗の奴、何か仕出かす気だ」

オーバーロード化に付随する肉体の再生能力なのか、それ以外の理由によるものなのかはともかく、瀕死の状態だった紘汰はそれでもヨロヨロと立ち上がる事が出来るほどには回復。傷は治りかけてるとは云うものの、腹に開いた大穴が完全に塞がる訳はなく、歩く事もおぼつかない。(うーん、やっぱこの傷の再生に関しては、もっと分かり易い伏線を直前に入れておいて欲しかった)

そのタイミングで鳳蓮たちが先ほどの戦いでの失神から目覚め戻ってきます。手加減されたのか、元々ドライバー等を破壊する為の攻撃が主だったのか、怪我はしているものの当人達にはそれほど顕著なダメージは少なそうな様子。

鳳蓮「大変よ!ムッシュ・バナーヌが暴走したわ」

城之内「ザックの奴も裏切りやがった。」

ペコ「え?何で・・・。」

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それを聞き、よろめきながらガレージを出ていこうとする紘汰の呻き声。流石に鳳蓮はそれを見咎めます。怪我の具合を見抜くのも、戦場で生き残る為に培った能力。

鳳蓮「あなた重傷じゃない!無茶よ」

紘汰「行かせてくれ!このままじゃきっと取り返しのつかない事になる!…頼むっ…」

生き死にだけではない、何かを決意した表情、真摯な視線、己の命すら懸けたその決意の表明に、鳳蓮の手は離さざるを得ません。「男の覚悟」をさまたげる事は出来ない。紘汰はゆっくりとガレージを出ていきます。黙って見送るしかない鳳蓮。

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街中のあちらこちらに空間を繋ぐクラックを開き、無数のインベスを召還し続ける戒斗。

戒斗「俺達はインベス軍団を作り、沢芽市の外へ打って出る」

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この世界を破壊し新しく創世すると云う戒斗の望む未来、それは単にヘルヘイムの森を沢芽市から世界中へ広げ、ヘルヘイムの王になった自分がそこに君臨する、たったそれだけの事なんでしょうか。余りにも直情的で子供じみた発想。それは創世ではなく、只の侵食でしかない様に思えますが…。オーバーロードさえいなければ、ヘルヘイムの森など火炎放射器で焼き払えるほどのものでしかありません。

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その場へやってくるのが紘汰。何故ストレートにそこへ辿り着けたのかは不明。オーバーロード同士は互いの存在を感知できるのかもしれません。

紘汰「戒斗!答えろ戒斗!どうしてこんな事をするんだ!?」

戒斗「舞は始まりの女となり この時間軸から消えた。あいつと再び未来で巡り合う為には黄金の果実を手に入れるしかない。その資格があるのは俺と、お前だけだ。俺はこの世界を破壊し!舞と黄金の果実を手に入れる…決着をつけよう…葛葉紘汰」

紘汰「そんなこと…舞が望む筈ないだろう!」

戒斗「それがどうした!」

二人の闘いはここから始まります。

ここでまた若干の違和感漏出なんです。戒斗が心底渇望していたものは「力」、誰の干渉ですら跳ね返せる程の圧倒的なパワーでした。そして弱かった自分を含めたこの世に対しての憎悪。それを払拭し、新たな世界を創造する為の力として黄金の果実を欲し、オーバーロードになる事すら受け容れた筈です。決して、舞を欲していた訳ではなかった。それがいつのまにか、黄金の果実を手に入れる手段として舞を手にする、のではなく、「あいつと巡り合う為には黄金の果実を手に入れるしかない」に微妙に変わっているのです。手段と目的が巧妙に入れ替わってる。

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まあ幼馴染でもあり、こっそり淡い想いを抱いていたのかもしれませんが、これは余りにも唐突だった。こちらも紘汰の腹の傷同様、展開を視聴者に自然に受け容れさせる伏線が薄いのです。(こちらの読解力が弱いだけかもしれませんけどね)それとOPで毎回流れてこのシーン。これはそれぞれが欲するものを示していたと思われます。舞とオルタナティブ舞、そのどちらを欲しているのかを。戒斗達が鏡像として映り込んでいるのは、既にそれは現実では実現し得ない事を示唆しているのかもしれません。

それと世界と自分の弱さに対する憎悪、今まで描かれた経緯の記憶を紐解いてみると、ユグドラシルが沢芽市に進出してきた事で、親の経営する会社が倒産する羽目になった、住んでた家を立ち退きさせられた、これくらいしか無かったような気もするんです。見落としてた回もあるので、他にもあったらスイマセン。ただ果たしてこれらが、世界を憎悪する程の憎しみへと繋がるのかって聞かれれば少々疑問です。それじゃ余りにも戒斗くん偏狭過ぎでしょ。只の逆恨みの逆ギレに近い。

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戒斗はオーバーロード化せず、ドライバーを用いバロンへと変身します。これは何への拘りなのか。紘汰は戦いをやめさせようとしますが、戒斗はお構い無しに攻撃を仕掛ける。腹の傷の事もあり、やむなく鎧武へと変身して応戦する紘汰。

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<カモン!バナナスパーキング>

紘汰「やめてくれ 戒斗!」

戒斗「黙れ!ハーッ!」

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カチドキアームズに変化した鎧武の火縄大橙DJ銃とバナスピアが激突。上回ったのはカチドキアームズの力。バナナの形をしたエネルギーの残像ごとバロンを吹き飛ばし、その変身を解除させます。合わせて変身解除する紘汰。

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倒れ伏したままの戒斗の目は薄く見開かれ、こわい狂相がそこには浮かんでいました。ゆっくりと立ち上がりにやりと笑ってみせると、掛け声と共にロード・バロンの姿へ。

紘汰「戒斗…まさかお前も俺みたいに…」

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俺みたいに…?紘汰はカチドキロックシードの力を経てカチドキアームズから一種のオーバーロードでもある極アームズへと変化します。戒斗はヘルヘイムの植物の毒素に耐え続けたあげくヘルヘイムの実を食してオーバーロードへ。カチドキロックシードはサガラがその辺にあったオレンジの実をこねくり回して掌の中で作り上げたロックシードです。入り口の違う二人(二匹)のオーバーロード。これは後にどんな意味を持ってくるか。

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ロード・バロンに吹き飛ばされる紘汰。

紘汰「あっ!あっ!また傷が…」

どーも傷ばかり気にしてる風情の紘汰くん。まあ重傷なのは確かだから仕方の無い事ではあるのですが、ここも何かしっくり来ない。

戒斗「どうした?葛葉。貴様も黄金の果実を求めるなら全力で来い!」

紘汰「何でなんだよ?戒斗。俺はお前が世界を救ってくれるってんなら、黄金の果実を譲っても構わないと思ってたのに!」

戒斗「くだらん!どうして世界を救う義理などある?むしろ舞を手に入れるためだけに世界を滅ぼしてもかまわない。俺はそう判断した!」

紘汰「お前ってヤツは…!お前は俺がとめる!」

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舞を手に入れる為だけに世界を滅ぼしても構わない、とまで告白しました。ただ戒斗の頭の中では、<黄金の果実を手に入れる・舞を手に入れる・世界を滅ぼす>、が三点セットで切り離す事なく存在してしまっているような気もします。もはやどれが目的でどれが手段だったのか、自分でも分からなくなっているのでしょう。力に憑りつかれ振り回されているのかもしれない。

鎧武は極アームズへ変化。

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「カチドキ」「フルーツバスケット」「ロックオープン 極アームズ 大・大・大・大・大将軍」

極アームズ(大将軍)と、ロード(君主、支配者)・バロン、和の王と西洋の王の対決をここでは示唆しているのでしょうか。流石に極アームズのSEに天皇家絡ませるのは不穏なものを呼び込みそうです。和洋なら中華も欲しかった。それで龍玄のデザインやSEは中華風になってたんだと思ってますから、ヨモツヘグリなどではなく「エンペラー」になれば良かったのに。

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戦局は鎧武が押し気味で優勢ではあったものの、紘汰は「うぁあーー!あっ!傷が…!うぁ!」と相変わらず傷アピールに余念が無い。(この辺、ちょっと冷たく突き放し気味の私)

その様子をずっと見ていたザック、唾を飲み込み、何かを決断したかのように二人の間に飛び出すと、ドライバーを起動させます。

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「ロックオン」「クルミアームズ ミスターナックルマン」

ザック「加勢するぜ戒斗!」

戒斗「ザック…」

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紘汰に対し、攻撃をかけるザック。傷が気になり思うように戦えない紘汰はザックに翻弄されます。組み合う二人。

ザック「お前に勝ち目はない!」

紘汰「だからってお前はこんな事、許せるのかよ!」

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その返答は紘汰にしか聞こえない小さな呟きで返ってきました。

ザック「(今は退け)」

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ザックさん、単純に「戒斗先輩ずっと付いてくっス!」的な気分で戒斗陣営に与した訳ではなかったようです。なにがしか思惑があり、あえて戒斗側に寝返った振りをしているらしい事がここで明らかになりました。ザックさん、只の雑魚キャラかと思ってたら、終盤でこんな見せ場があるとは…!格好よすぎなので来週からタイトルは「仮面ライダーナックル」でも良い気分。

ザックの考えを察した紘汰は弾き飛ばされた態を装い、変身を解除してその場から逃げ出します。それを確認して自分も変身を解除するザック。

ザック「悪ぃ!逃がしちまった」

戒斗「これは俺と奴との勝負だ。余計な手出しをするな」

ザックの思惑に戒斗は気付いているのかいないのか(多分気付いてない)泰然と答える戒斗。いや貴方けっこう押され気味でしたけどね。

逃げ出した紘汰は「今は退け」と言ったザックの言葉を思い出します。

紘汰「ザック…どうするつもりなんだ…」

本当にどうするつもりなんでしょ。余り策略に向いてるとは思えないキャラクターのザックが仕掛けたトリック。戒斗を倒す為ではなく、戒斗を「救う」為のベクトルに向いているのは確かなのですが。来週に期待。

長々と書いてしまいました。今回はあっさりと終えるつもりで二回に分けなかったのですが、結局同じ位の分量になってしまったみたい。前回、今回とレビューを書いていて気付いたのは、鎧武は個人の心象描写が少ない(薄い)印象がある事です。定められた物語に沿ってキャラ達がそれを処理する為に動いている、とでも云うか。常に俯瞰的でキャラの内面にグイグイ入り込む事をキャラそのものが拒否しているような感じも受けるのです。心理描写をシーンとして表現するのではなく、台詞で全部説明しようとでもしているかの如く。

またキャラの心情を描写するのではなくて、その行動を描写する流れが多いような気もしてます。台詞が膨大でストーリーが細かいうえに登場人物が多いのでそれは仕方ない事なのかもしれませんけどね。

Qpcaotx

それと、ラストに登場するって云う話の仮面ライダー邪武(ジャム)ダークネスアームズ、まあフルーツモチーフなんだからジャムが出てきても構わないんですが(ブドウはワインにならなかったけど)、これ誰ですかね。

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本命:サガラ、対抗:湊、大穴:ミッチ、ってトコかしら。あと写真には黒影写ってますが、初瀬ちゃん復活すると良いのに。

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