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2014年9月26日 (金)

仮面ライダー鎧武 第46話「運命の勝者」レビュー

アバンNA「人類を滅ぼし、新しい世界の支配者になると決めた戒斗。その前にザックは散り、湊耀子も煽れた。紘汰はヘルヘイムの果実を口にし、完全なる進化を遂げた。戦う運命のふたり…最後に勝ち残るのは…」

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これはある意味、アーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」なんだよなーと。作品中にロードバロンって名称も登場しますし。

まあ、そんなこんなで、これはもうほぼ実質的な最終回と云う内容の46話ですが、今回、要点が凄くシンプルに収束し纏められていく心地好い感じはありました。あっという間に終わった印象。4つのブロックに分けると以下の通りです。

1)戒斗との決着

2)楽園からの追放(新世界の創造)

3)ビートライダーズのその後

4)貴虎の目覚め

さて、この流れに沿って、レビューを進めてみましょう。

1)戒斗との決着

戒斗「葛葉ァァーー!!」

紘汰「戒斗ォォーー!」

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ふたりの戦いをみているサガラと舞。

サガラ「ここは在り得た可能性の世界。どちらが勝ち残り未来を手にするのか…お前はもうここで見届ける事しか出来ない」

紘汰「戒斗!悲しみや絶望の他に手に入れたものはなかったのか?その怒りがお前の全てだったのか!?」

戒斗「そうだ!弱さに痛みしか与えない世界…強くなるしか他になかった世界を俺は憎んだ!今、その全てを滅ぼす力に手が届く!貴様を越えた先に!」

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憎しみ、憎悪。己の弱さに、弱き者に痛みしか与えない世界に。戒斗の力への飢えは弱肉強食の理そのものを壊す事に向けられ、歪に、そして強固に歪んでいった。その想いそのものが最初から弱肉強食の論理だと云う矛盾には目を伏せながら。

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「フルーツバスケット」「ロックオープン」「極アームズ」「大・大・大・大・大将軍」

紘汰「超えさせない…超えちゃならない!戒斗…それがお前にとっての俺だ!」

「銀と金」と云うギャンブル漫画があります。カイジなどで有名な福本伸行さんの作品(個人的にはこの作品が一番好きです)。そこにこんな台詞があるんです。裏世界のフィクサーたる老齢の平井銀二が、愛弟子・森田鉄雄の「救われるべき弱い人間を救えない」と云う迷いに対して語る場面。

『結局、誰も悪党を倒せない。少なくともそれと相対する善なんて代物が悪を倒したりしない。もし…悪を葬るものがあるとすれば、それはつまりそれ以上の悪、新たな悪党、世代交代だ…だからお前が誰かを助けると云うか贔屓したかったら…いっそ駆け上がれ、『巨悪』に…!』

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戒斗の思想はこれに重なるのです。毒を喰らわば皿まで。力で虐げられてきた者を救う為に、自分が最強となって、虐げてきた者達を逆に滅ぼす下克上の図式。だがそれは、更に強い者が現れれば、取って変わられる弱肉強食の輪廻でもあります。

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鎧武VSバロンの最期の戦いが始まります。そして見守るしかない舞。

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舞「紘汰の希望を信じてるのに…戒斗を敵だと思えない…戒斗の痛みが胸に刺さる…強い者達への憎しみ、弱い者達の絶望…それでも未来はきっと…」

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戦い続けるふたり。それは現在と未来が繋がった世界。現在の世界で戦う鎧武・極アームズとロード・バロンは、同時に無限にある未来の可能性の中で戦う鎧武オレンジアームズとバロンバナナアームズの姿でもあります。

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「現在」の世界で勝利を得た者だけが「未来」を固定させる事が出来る。望んだ方向の未来をこの世界に繋げる事が出来る。シンクロするように二つの世界で同時存在として戦い続ける紘汰と戒斗。

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「ブドウ龍砲」「メロンディフェンダー」「マンゴパニッシャー」「イチゴクナイ」

戒斗「その程度か 葛葉!」

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「ソニックアロー」「無双セイバー」「火縄大橙DJ銃」

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一進一退で互いの命を削りあう攻防。必死に反撃するも徐々に紘汰は劣勢に追い込まれていく。倒そうとする者と止めようとする者の覚悟の差なのか。

戒斗「どうした?あとが無いぞ!」

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袈裟斬りで強烈な斬撃を喰らわせるロード・バロン。その衝撃エネルギーは鎧武の鎧から弾き出され飛び散ったフルーツのビジョンとして視覚にも映るほど。

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よろよろと倒れこむ紘汰と見下ろす戒斗。勝敗はここに決するのか。

紘汰「うああ…!ううっ…あっああ…」

戒斗「これで…終わりだ。葛葉…」

紘汰「それでも…俺は…!」

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その刹那、致命の一撃を狙って打ち降ろされた刃を拳で叩き折り、その切っ先を握り一瞬の差でバロンの腹部を刺し貫く鎧武!

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その拳は更に二度三度と力を込め、切っ先を体内に送り込む。現在の世界の攻防は、未来の世界においても同時に同じ結果を生み出している。

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オーバーロード態への変身が解け倒れ込む戒斗と、合わせるように即変身を解除し、戒斗を抱きかかえる紘汰。

戒斗「何故だ?葛葉…何がお前をそこまで強くした?」

紘汰「守りたいという祈り…見捨てないという誓い…それが俺の全てだ」

戒斗「なぜ…泣く?」

紘汰「泣いていいんだ。それが俺の弱さだとしても…拒まない。俺は泣きながら進む!」

戒斗「お前は…本当に強い」

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紘汰の胸に己の拳を軽く当て、その腕の中で息を引き取る戒斗。強さのみを求めた男は更に強い者によって倒される。それもまた戒斗の論理。

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そして力の亡者にさせない事、その間違った道をここで断ち切る事、越えさせない事、それが紘汰の論理。それが哀しい結末だったとしても。

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可能性の世界の中で地に倒れたままのバロンの遺骸とそれを見下ろす鎧武。ここに現在と未来は重なり固定された。

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力を望み、そして志半ばで倒される(或いは無意識での敗北を望んでいた)戒斗ですが、何故かあしたのジョーをここで思い出してしまいます。破竹の進撃だったかのように思える矢吹丈ですが、彼は己の真のライバルと定めた相手には結局一度も勝つ事が無いまま、その物語を閉じました。力石徹、カーロス・リベラ、ホセ・メンドーサ…その壮絶な戦いの軌跡を残しながらも、ジョーは遂に一度も彼らに勝つ事はなかった。だからこそ逆に、そこに残した「真っ白な灰」に読み手は己の心を揺さぶられたのだと思ってます。

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「正しい」思いを持っていながら、それを実現する方法を知らなかった不器用な男、駆紋戒斗はここに果てる事に…。

2)楽園からの追放(新世界の創造

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舞「戒斗…紘汰…」

サガラ「定まったようだな未来の形が。さあ、在るべき世界に還るといい。お前の勤めを果たす時だ」

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舞は紘汰のいる場所へ。紘汰は舞のいる場所へ。互いに手を伸ばしあう紘汰と舞。

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重なる手と手。確定した未来への道筋。未来は常に現在によって作られる影だ。

紘汰「舞…」

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舞「紘汰…私…戒斗を止められなかった…」

紘汰「あいつの理想は正しかった。ただ道筋を間違えただけだ。だから俺達が叶えよう…戒斗の夢を。もっと正しい方法で」

舞「うん…」

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舞を抱きしめる紘汰。戒斗の理想、弱き者達が決して虐げられない世界、弱肉強食の自然の摂理を覆せる新たな摂理。それは容易な事ではない。戒斗も実現の術を本当の意味では理解していなかったように。

紘汰「俺の未来、見届けてくれるか?」

舞「そう約束したじゃない」

舞の言葉にコクリと小さく頷く紘汰。舞は「始まりの女」として黄金の果実を紘汰に渡す。

紘汰「全てこいつの為だったのか」

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黄金の果実を一口だけ噛じる紘汰。その途端、ヘルヘイムの植物が紘汰の全身を覆い
始め、再び現れた時にはその姿は金髪・白いトーガに包まれた鎧の姿へと変貌していました。

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ちょっと余談。紘汰くん似合わな過ぎですなこの格好。オルタナティブになると皆、金髪になるんでしょうか。始まりの男女だから?アダムとイブだから?

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ちなみにこの鎧、黒影に使われていたもののリペイントですね。量産したから余分があったのかな。予算の兼ね合いもありますしね。

サガラ「ついに現れたな、始まりの男よ」

紘汰「これがアンタの望んだ結末か」

サガラ「そうとも。全ての生命に課せられた絶対的運命。進化による淘汰。破滅と再生。それを促すのが我が使命。またひとつ、俺は務めを果たす事が出来た」

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何とも満足げなサガラの様子。彼のもつ使命や務めとは、一体何の、誰の為のものだったのでしょう。生命は進化し続けなければいけない、常に上の螺旋を目指して…。神と云う言葉は使いたくないのですが、「いのち」と云う存在の根源にある宇宙と等身大の「何か」の末端なのかもしれません。本来は「人格」など存在しない只の指向性をもったエネルギーの流れ。

紘汰「アンタが敵なのか味方なのか、俺には最後まで分からなかった」

サガラ「どちらでもないさ。まあ、しいて言うならば、俺は運命の運び手。只の時計の針でしかない」

紘汰「ここまで世界を滅茶苦茶にしておいて…か」

サガラ「避けられない結末だ。どんな種族も文明も、繁栄の後には滅びを迎え、次の世代へ座を譲る。さあ、新たなる人類としてお前達はどんな形でこの世界を終わらせる?」

紘汰「それは世界を塗りつぶす力…俺が守ろうとしたもの全てが犠牲になる。冗談じゃない。お断りだ」

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サガラの問いかけに対し、さらりと断る紘汰。戒斗が成そうとした世界すら含んで、それら全てを守る決断を、約束を先ほど舞と交わしたのだ。サガラが急に語気を強めたのは、流石にこれが予想外の返答だったからか。

サガラ「甘ったれたことを言うな!破壊なくして創造はない。古い世界を生贄にする事でしかお前たちに未来はないんだぞ!」

紘汰「ここで未来がないのなら別の世界を探せばいい。諦めない限り道はある」

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腕を上げ、空に巨大なクラックを開くと、そこは時間も空間も飛び越え何処ともしれない暗黒の宇宙、ある惑星へと繋がっている。。

紘汰「この宇宙の果て…まだ何処にも知られていない何処でもない場所。そして俺が望む未来の在りかだ」

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そのクラック目掛け、ヘルヘイムの植物やインベス達が次々と吸い込まれていく。これは沢芽市だけの話ではないのだろう。地球上すべてに広がったヘルヘイム関連のものが全て選択され、新たな惑星へと移されているのだ。

紘汰「この世界を滅ぼして支配するよりも、新たな世界を一から創り出す。これが俺達の新しいステージだ」

サガラ「お前はそれがどれほど困難な選択なのか理解しているのか…?あそこにはひとかけらの命も、光もないんだぞ?そんな場所で生きていけるとでも?」

紘汰「世界を望むがままに塗り替える…その力が俺のものならどんな闇も怖れない。大丈夫さ、俺は独りじゃない」

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インベス達が肺呼吸をしているのかどうか知りませんが、未知の惑星にいきなり放り込まれ全員既に死滅していない事を祈るのみです。尤も、黄金の果実の力をもってすれば、どんな場所だろうとそこは新たなエデンの構築が可能なのかもしれませんが。ここからは俺のステージだ!の決め言葉もここに繋がっていた。

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舞「一緒なら何も怖くない。どんなに苦しくてもきっと私達は乗り越えていける」

サガラ「この輝きに満ちた青い星を、命溢れる楽園をみすみす捨てていくつもりなのか?」

紘汰「いつだって未来は闇の中だ。だからこそ光を灯しに行く価値はある」

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ほおという表情のサガラ。

サガラ「予想外の結末だが…決めるのはお前らだ」

紘汰「アンタはただ見守るだけ…だろ?」

サガラ「蛇と呼ばれた俺がこういうのもおこがましいが、産めよ!増えよ!地に満ちよ!さもなきゃどうにもならんぞ」

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そう言い放ち、ニヤリと笑うとサガラは消えていきましたが、本来、蛇はアダムとイブを唆し、楽園を追放する原因となったもの。旧約聖書の蛇も楽園を追放させるのが目的ではなかったのかもしれません。産めよ増やせよ地に満ちよ、有り体に言ってしまえば「やりまくりなさい」になるのですが、二人はこれから国産みの創造神として彼の地へ向かい、その地で神話上の人物になるのですから、まあ人間的な発想をしても該当しないのかもしれませんね。

紘汰「世話になったな…さあ、行こう」

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舞「ええ」

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紘汰と舞も手を繋ぎ、クラックの向こうで暗く光る遠い星へ…。インベス達をベースにした生き物も進化を続け、新たな文明を築き、やがて戒斗や紘汰が成そうとした世界を作り上げるのでしょうか。

サガラ「祝福された世界を追われ荒野へと去った男と女。新たな創世の神話がまた一つ…さて、次はどんな種族が進化の試練へと向き合うのやら…」

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サガラの姿は既に地球ではない別な世界にいるようにも見えます。青い炎の前で踊る歪な人型をした生き物達。

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歩み去るサガラの後ろには、黄金の果実がまた1つ実を付ける。また新たな進化の闘争の物語がここでも始まるのです。

3)ビートライダーズのその後

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三ヶ月後…。

世界はヘルヘイムの侵食を乗り越え、少しずつ復興が進んでいる様子。営業を再開したドルーパーズの店内では復興の足掛かりを伝えるニュースの映像が流れています。

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『本日、国連捜査隊は地球全体の捜索を完了し…』

『…各地に残された傷あとは未だ深く、復興への道は長く険しいものとなるでしょう』

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行方不明者を探す掲示板に初瀬の写真入りのビラを貼る城之内。世界が平穏を取り戻したとしても、帰って来ない者は多い。初瀬もその一人。城之内は初瀬がインベス化し、苦渋の決断で鎧武に葬られ、既にこの世を去っている事は知らない。ただ、友人として根拠もなく彼の帰りを心から待つだけだ。壁一面に貼られた行方不明者の安否を気遣う沢山の人達と同様に。

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ダンスチームも練習を再開。以前はチーム毎に対立し、ダンスステージを奪い合っていた彼らも今は一緒に練習している。その様子を微笑みながら見守っているのは松葉杖を付いているザック。彼は戒斗との戦いでその命を永らえました。ただその代償は自由に踊る事も歩く事も出来なくなった脚。彼はこの戦いにおいて、自らの脚と踊る事を平和への供物として差し出しました。そして後悔をしていない爽やかな笑顔。世が世なら彼もまた主人公です。

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その様子を物陰からこっそり虚ろな目で見据えている光実の姿。何とも痛々しい、手酷い悪戯を叱られた子供の様な、それでいて頼るべきものを見出せない不安がその表情からは窺えます。

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ケーキショップ・シャルモンもまた営業を再開。眩しげに周囲のお客さんを眺める鳳蓮と城之内。城之内はもう正式にシャルモンのスタッフとして鳳蓮の元でやっているようです。

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その脇には開店祝の生花。画面から確認出来るのは「ビートライダーズ一同」からと紘汰の姉「葛葉晶」から送られたもの。弟が消えた事をどう認識しているのかは分からないですが、彼女は大人として何かをきちんと受け止めている気がします。

城之内「沢芽もまた賑やかになってきましたね…」

鳳蓮「この町を故郷だと思ってる人達がこれだけ大勢いたってことよね。ユグドラシルが無くなっても、ちゃんと帰ってきてくれる」

城之内「それでも戻ってこない奴ってのは…」

ふと初瀬ちゃんを思い出す城之内。それほど仲が良かったようには見えなかったけど、いつの間にか大事な友達になっていた男。

鳳蓮「考えたって仕方無い事よりも、今やらなきゃいけない事にちゃんと目を向けなさい。まだまだ世の中大変なんだから!」

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優しく諭す鳳蓮に「大人」を感じさせます。初期はともかく、この物語の中で先達としての大人を演じられる人物は鳳蓮、紘汰の姉、ドルーパーズのマスター、呉島貴虎、この四人だけだった気もします。大人とは、見守り、助言を与え、時には頼るべき存在ともなり、そして次世代を育てていく者の事。

城之内「まあ確かに俺はまだマシですよ。こうして手を動かす仕事がある分だけ。でも…」

鳳蓮「うん?」

城之内「呉島光実…あいつ、どうするんですかね?これから」

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城之内もまた成長した。あれだけ嫌っていた相手をこうやって気遣う程には。

鳳蓮「どうもこうもないわ。何をやったにせよ、子供だもの。オーバーロードに騙されて、利用されてた、みんなと同じ被害者。そういう扱いでお仕舞いよ」

城之内「いやお仕舞いって訳にはいかないでしょう?」

鳳蓮「そう。だからって犯した過ちを忘れられることは出来ない。ある意味で一番可哀想なのはあの子自身よ。あの子の罪を理解してどう償えばいいかを教えてあげられる人間が誰もいないっていうのはね…」

そしてそれを出来る立場の彼にとっての「大人」は貴虎のみ。だが彼は…。

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ダンス練習を見ていたザックがふと気配を感じ振り向くと、その先には光実の姿。松葉杖を使ってゆっくりと駆け寄るザック。

ザック「よう!何か不思議なもんだな…こうしてみんなが笑ってると、世界のピンチなんて嘘だったみたいに思えてくる…誰が戦って、誰が世界を救ったのか…本当のところを知ってる奴らとなれば、それこそ俺達ぐらいなもんだ」

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何処へ行く当ても無く、無意識にダンスの場に来てしまっていた光実。後ろめたさと後悔と喪失感と様々な感情に追い立てられる様に、ふっとその場を離れようとする光実とそれを追うザック。

ザック「なあミッチ!だからさ…紘汰や舞や戒斗の事、思い出して話が出来る相手って、それだけで貴重なんだよ!他にはいない仲間っつーかさ、だからさ!もう一度一緒に踊らないか?俺達と!」

光実「僕には…そんな資格なんてないよ…」

ザックは受け容れる気持ちを表明した。経緯を乗り越え、新しき生き方を互いに受け止める為に。また皆で笑える世界を作りたいと云う気持ちの為に。紘汰と戒斗のいない今、彼らの志を引き継ぎ、ビートライダーズの軸として皆を引っ張っていくのはザックなのかもしれません。もはや主人公適性。

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ただ光実はまだそれを受け止めきる事が出来ないのです。彼はまだ自分で自分を許していない。どうやればいいのか、その方法も分からない。それを知る事もまた大人になるプロセスのひとつです。

4)貴虎の目覚め

立ち去った光実の行き先は貴虎が入院している病院でした。斬月と斬月・真の戦いにおいて、兄弟同士の殺し合いにおいて、兄をその手にかけたのは光実。光実に斬られ海に落ちた貴虎は死んだと思われてましたが、彼は生き延びてました(安堵)(水落ち特性の生存率は半端ではない)

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医者「沖合の船に救出されるまでかなりの距離を漂流した事になりますし、生きてるだけでも奇跡のようなものです」

光実「それじゃあ、回復は…」

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医者「残念ながら…外傷はともかく、脳のダメージが大き過ぎる。現代の医療ではとても…」

光実「兄さん…僕は…どうすれば…?」

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貴虎は意識を失ったまま、かなり沖合いまで海上を流されていた様子。呼吸不全を起こして脳に酸素を取り込めなかったのか。九死に一生を得たものの、彼は今、植物人間として病院で眠る続けるだけの存在。

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そんな貴虎の意識の世界か。波の音。霞んだ海辺に座っている貴虎の姿。彼はずっと独りでおぼろげな意識のままここに座り続けていたのかもしれません。

貴虎「ここは…一体?」

紘汰「やあ!」

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その意識世界に現れる紘汰。貴虎の意識が晴れたのも紘汰の仕業だったのでしょう。既に神話世界の住人と化した紘汰には造作も無い事だったのかもしれません。

貴虎「葛葉…紘汰?」

紘汰「邪魔しちゃって悪いな。でも、もうこんな形でしかあんたと話が出来なくてな」

貴虎「そうか…もう何もかも終わったんだな。どうりで安らかな気分な訳だ」

紘汰「ああ、貴虎。あんたはもう十分すぎるほど苦しんだ。あんたが背負っていたのは一人で引き受けるには重過ぎる荷物だったしな」

彼は世界を救おうとしていた。それが大勢の人間を選別し死に追いやる結果になったとしても。全滅か生存かの血を吐くような二者択一の決断の苦しみ、彼はそれをずっと胸に抱いていた筈だ。

貴虎「もう楽になってもいい…そうなんだろう?」

紘汰「まあ…ね。だけど一つだけ、まだ頼みたい事がある」

貴虎「この期に及んで…か」

紘汰「あんたにしか出来ない。他の誰でも駄目なんだ」

貴虎「私に…何をしろと?」

紘汰「ミッチの処に戻ってやって欲しい」

貴虎「あいつが私の言葉を聞き届けるだろうか」

紘汰「大変なのは分かってる。今ではもう、あそこの場所はあんたにとって辛い場所になるだろう。いっそこのまま眠り続けた方が幸せになるかもしれない。でもな…ミッチに伝えて欲しい。どんな過去を背負っていようと、新しい道を探して先に進む事が出来るって…」

貴虎「それは私にも出来なかった事だ」

紘汰「諦めないで欲しいんだ。人は変わる事が出来る。俺みたいな奴でさえ違った自分になれたんだ。変身だよ!貴虎」

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自分自身が変わる事、自分の考え方が変わる事も変身なんだと喩えた紘汰。変身と云うキーワードをうまく使ったこの思想。

貴虎「葛葉…」

紘汰「今の自分が許せないなら、新しい自分に変わればいい。それが出来るって事をミッチにも教えてやってくれ。貴虎、あんた自身が変わる事で…」

貴虎「そうか…確かに難題だな」

紘汰「引き受けてくれるか?」

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フッと笑う夢の中の貴虎。

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現実世界の貴虎にも反応が現れ、やがてゆっくりと目を開ける。

光実「あっ」

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目を開ける貴虎を見てみるみる涙を浮かべる光実。兄を「殺した」事からの開放。

光実「兄さん…」

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そんな弟を見て、微笑む兄の姿。

兄弟の相克は「許し」によってそれを溶かします。そしていずれ貴虎はユグドラシルが行っていた事業とそれが招いた結果、その責任と償いを一身に背負うのでしょう。紘汰が言っていた「辛い場所」で。大人の責任として。光実を導く為の大きな背中として。

もう本当に綺麗に終わりました。いやまだ終わってないけども。これで最終回だとしても何の文句も出ない作り。結末から作って逆算していく手法だったのでしょうね。これで残るは本当の最終回の1回を残すのみ。既にエピローグと化しているこの物語の最後をどう締め括るのか、ちょっと楽しみです。

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次回予告には沢芽神社のご神木らしき前にいる戒斗の姿も見えます。回想なのか、はたまた別な次元のものなのか。そして急遽現れた仮面ライダー邪武ダークネスアームズ。名前からして邪な存在ですが、彼の中身は誰なんでしょう。ここへ来て新キャラってのはまず無いと思うので、今まで登場した誰かであろう事は間違いないのですが…。

♪もしかしてだけど(もしかしてだけど)もしかしてだけど(もしかしてだけど)、地割れに挟まってたシドは死んでなかったんじゃないのぉ

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ま、それはどうか分かりませんが、これもまたヘルヘイムの残した残滓の1つなんでしょう。ひょっとしたらヨモツヘグリの亜種だとか…。戦極ドライバーもゲネシスドライバーも、その全てがこの戦いで破損しました。開発者の凌馬がいない今、修復も不可能。ただ予告画面には龍玄の姿が。これはどういう事か。

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貴虎が実現しようとしていた計画、ヘルヘイムの森から生き残る為に作られた限定10億人分の戦極ドライバー、その一部の量産化、或いはサンプルがまだ貴虎の元に残っていたのでしょうか。ヘルヘイムの果実は紘汰の手により、宇宙の彼方の星へ全て運ばれていきましたが、ロックシードと化した分だけはこの世界に残ったのでしょうか。

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いや、ひょっとしてこれもまた紘汰の仕業…?

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そして初瀬の形見でもあったマツボックリアームズを被る小賢しかった城之内の雄々しい立ち姿。「ヒーローにならなきゃいけないんだ!」「俺達、いつまでも仲間だぜ!」これは涙が出るほど嬉しい。たぶん、少しだけ…涙ぐむ気がしますね私。

妄想も尽きませんが、最後の仮面ライダー鎧武、楽しみに観ようと思います。しかし、レビューキツいです正直。主に時間的な問題なんですけどね。でも、やり始めた以上あと1回、頑張んなさい私。

そして最後に戒斗大好きなこの二人を偲びながら、待て来週。

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